このプロジェクトは、東京在住のデザイナー・ユニットのある思いから始まりました。
3月11日の東日本大震災以降様々な場面で、様々なクリエイターが、様々な被災地支援活動を展開しています。そして、その様子はツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを通じてリアルタイムでレポートされ、瞬く間に私たちに目に飛び込んできます。
そんな大きなうねりの中で、若手のクリエイターやデザインやアート、建築を学ぶ学生たちのなかには、今回の震災に対して何もできない自分を恥じ、その無力感に苛まれている人も少なくないようです。
そうした状況の中で彼らは、被災地の長い長い復興の時間軸の中で、その局面、局面でクリエイターによる様々な支援の形があったことを知りたい、そしてそれを多くのクリエイターたちが見ることができる形に表現したいと話してくれました。
今、私たちが、日々展開されている東日本大震災の支援の形をリサーチすることはできません。ただ、16年前に起こった阪神・淡路大震災を対象にすれば、これまで展開されてきたクリエイティブ分野(デザイン、アート、建築)の様々な支援の形をリサーチすることは可能であり、それらの活動を発災直後から今日に至るまでの長い時間軸の中でプロットしていくことはできます。
そして、このプロジェクトを通じて完成したプロット図は、東日本大震災の今後の支援に対しても、また、今後起こりうる未来の大震災の際の支援に対しても一つの指針になるに違いありません。
地道で、先の長いプロジェクトですが、しっかりとリサーチを積み重ねながら中身の濃いマップを作成していきたいと考えています。企画、リサーチ(書籍、ネット、ヒヤリング、など多数)、編集、制作、・・・本プロジェクトがこれから進めていく各セクションで活動を支えてくれるサポーターを募集し、開催されました。
【開催概要】 | |
■開催日時 | 2011年4月25日(月曜) |
■主 催 | NPO法人プラス・アーツ |
■参加者数 | 39名 |
■呼掛け人 | 小林 弘和氏(SPREAD) |
山田 春奈氏(SPREAD) | |
■協 力 | 原 久子氏(アートプロデューサー) |
NPO法人プラス・アーツ | |
P3 art and environment | |
KIITO | |
「マッピングプロジェクト発足会議」の様子
はじめに、呼び掛け人の小林氏、山田氏からこのプロジェクトの経緯について説明がありました。小林氏、山田氏は東日本大震災発生後、未曾有の災害とその状況にショックを受けて、"自分に何ができるのだろうか"、"普段の仕事をしていてよいのだろうか"という考えにとらわれ、その状況を解決する為に仲間と議論しながら、グラフィックの専門をいかして、"復興支援タイムライン"という活動を始めるに至ったそうです。
その後、会議に参加された方々が、一人一人参加にあたっての思いや考えについて発表されました。「この集まりで何かヒントを学びたい」、「つくる側に人間として、徹底的に破壊された建物の光景が、心に引っかった」、「自分が役に立てるフェーズを確認したい」といった意見がありました。
プロジェクトの経緯について説明をする様子。
会場全体の様子。
参加にあたっての思いを話す様子。
アート関連分科会での話し合いの様子。
デザイン関連分科会での話し合いの様子。
建築関連分科会での話し合いの様子。
クリエイター、社会人、学生の、多くの想いを持った方々が参加されていました。
今後の進め方として、アート関連、デザイン関連、建築関連からなる大まかな分野ごと分かれてリサーチを行うことになりました。5W1Hをリサーチシートの項目に記入し、一次調査として、広く浅くリサーチを集めた後、二次調査でより深く掘り下げていきます。随時リサーチシートを集計し、web上でリサーチ結果を公開していきます。期間として、10月を目途に一定の成果物の完成を目指します。
今後も本プロジェクトに興味を持っていただける方はぜひご参加ください。
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