「デザイン都市・神戸」とは

神戸は古来より、海外の国々から「人々」「情報」「物資」を受け入れ、
多様な「文化の受容と融合」を経て、特色ある神戸文化を生み出してきました。

特に1868 年の開港以降、

  • 山と海に囲まれた異国情緒あふれる「まちなみ」
  • 外来文化を積極的に受け入れることによって培われてきた開放的で自由な気風・風土からなる「くらしの文化」
  • ケミカルシューズ、洋菓子、真珠などに代表される「ものづくりの技術」

など、都市としての素晴らしい資源や魅力を育んできました。

   

さらに、平成7 年の「阪神・淡路大震災」からの復興の過程で、
人と人の絆や助け合いといった「人」の素晴らしさに触れることができました。
今まで受け継がれてきた神戸のDNA、すなわち人の豊かな感性に基づく創造力、
そしてそれを生かすデザインの力が人への思いやりと未来への力となって
神戸の復興を支えたと確認できたのです。

デザインには人々をひきつけ、心を動かす力があります。
たとえば、地域の資源を生かした観光振興や、魅力ある景観づくり、
産業の振興にデザインの力は不可欠です。

一方、毎日の暮らしの中で、
環境、防災、防犯、福祉、教育といった私たちに身近な課題を
見えやすくすること、伝わりやすくすること、
そしてこれらに対し考え行動を起こさせること、
これもデザインの大切な役割です。

ちょっと便利に、少し優しく、もっと楽しく、幸せに。

人はみな、素晴らしい創造力を持っています。

その創造力は、文化・芸術などによって育まれ、
創造力に基づいて自ら起こす一人ひとりの行動は、
人々に心豊かなくらしと社会の活性化をもたらします。

私たちは、こうした過程を大切にしていく価値観を
共有していきたいと考えています。

平成20 年10 月16 日、これまでの取り組みとこれからの方向性が認められ、
神戸市はユネスコ創造都市ネットワークのデザイン都市に認定されました。

わたしたちはみずからの幸せを実感でき、
都市としても成長し続けるデザイン都市を
目指していきたいと考えています。

「デザイン都市・神戸」の基本的方針(PDFはこちら)

基本理念

「住み続けたくなるまち、訪れたくなるまち、そして、持続的に発展するまちをめざして、すべての市民が、神戸の持つ強みを活かし、デザインによって新たな魅力を”協働と参画”で創造する都市」、それが『デザイン都市・神戸』です。

デザインは、目に見える「形や色」だけではなく、それらを生み出す「計画や仕組み」、そのベースとなる「意図や考え方」なども含めた幅広い意味を持っています。また、すぐれたデザインは、人をひきつけ、人を動かす力を持っています。

わたしたちのくらしは、商品やサービスにあふれ、一人ひとりが異なった多様な価値観をもつ時代になっています。これからは、個性に応じた価値観をもつ市民一人ひとりの心が満たされ、豊かになれるような新たな視点が求められているのではないでしょうか。

そこで、デザインという視点で、”神戸らしさ”を見つめなおすことにより、新たな魅力と活力を創り出し、くらしの豊かさを創造するための中長期的な方針を平成19年12月に定めました。

「デザイン都市・神戸」の5 つの目標と3 つの実践のステージ

5つの目標

  1. くらしを豊かにするデザイン
  2. 個性と魅力を活かすデザイン
  3. 経済を活性化させるデザイン
  4. 創造力を高めるデザイン
  5. 心を育み次世代につなぐデザイン

『デザイン都市・神戸』の実現に向けて、これら5 つの視点から、ひと・もの・まちを結びつけ、
「神戸らしさ」を見つめなおして、磨きをかけることを目標とします。

3つの実践のステージ

まちのデザイン

まちのデザイン    まちのデザイン    まちのデザイン

地域の個性を活かした魅力ある空間で、にぎわいと楽しさにあふれ、
市民がやすらぎやここちよさを感じられるまちをめざします。

くらしのデザイン
くらしのデザイン    くらしのデザイン    くらしのデザイン

市民がすぐれたデザインに出会い、創造性を育てることによって、多様なライフスタイルを尊重し、
地域に愛着を感じ、いきいきと暮らせるまちをめざします。

ものづくりのデザイン
ものづくりのデザイン    ものづくりのデザイン    ものづくりのデザイン

すぐれたデザインによる付加価値の高いものづくりを応援することによって、
新たなマーケットを造り出す元気な産業のまちをめざします。

「デザイン都市・神戸」をめざして

『デザイン都市・神戸』の実現のためには、わたしたち一人ひとりが、基本理念を理解し、本方針の趣旨を踏まえて、中長期的な視点で取り組みを継続し ていくことが必要です。また、これらの取り組みを効果的に進めていくため、神戸らしさを象徴するエリアで先導的な取り組みを重ねることにより、「リーディングエリア」を形成していきます。

多様な文化が共生するすばらしい資源の元で、市民の知恵や大学・企業などが持つ知的財産を活かしながら、”神戸らしさ”をデザインの視点で見つめな おし、神戸にしかない新たな魅力を、すべての市民の”協働と参画”により創造することで、アジアひいては世界から注目を浴びる「デザイン都市・神戸」をめざしていきます。


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