
神戸グラフィックデザインコンペ2018 受賞作品の決定
神戸市の推進する都市戦略「デザイン都市・神戸」の取組みの一環として、グラフィックデザインのコンペを開催しました。若手デザイナーを対象に「神戸の玄関口にふさわしい」デザインを募集したところ、全国から35件の応募があり、最優秀賞は、神戸市出身の杉中真由美さんに決定しました。
神戸市の評価が高かった神戸市賞に選ばれたのは、藤倉聖也さん。神戸に行ったことはないが、身近な人が神戸出身で魅力を聞いていたそうです。Kiss FM KOBEの評価が高かったKiss FM KOBE賞には、10年間神戸に住み、働いていた森-温さんが選ばれました。
最優秀賞である杉中さんのデザインは、地元メディアKiss FM KOBEの協力により、3月下旬から3か月間、神戸の玄関口である新神戸駅の看板に掲出されます。
1.賞
最優秀賞:賞金20万円、賞状
神戸市賞、Kiss FM KOBE賞:賞状(各1点)
2.最優秀賞
受賞者:杉中 真由美 さん(京都市在住、神戸市出身)
制作意図
神戸の玄関口の一つである新神戸駅。初めて神戸を訪れる人、久々に帰郷した人や日帰りで疲れて帰って来た人など、新幹線から地下鉄に向かう人々が、一足早く神戸の街に思いを馳せるお迎えの看板です。
実際に看板が設置される場所を活かして、六甲山の麓から見おろした神戸を描きました。
ひと目でわかるランドマークもあれば、その場所を良く知る人でないとわからないような普通の風景も描くことで、代表的な建物、誰もが訪れる観光地だけではなく、素敵なお店が並ぶ通り、地元の人に愛されるレトロなビル、大切にされて来た樹木など、それらが集まって魅力的な街となっている神戸の濃密さを表現しています。
神戸は私にとって生まれ育ったホームタウンです。私自身の神戸に関する記憶を織り交ぜたデザインとすることで、見た人に神戸の記憶を呼び起こすものになればと考えました。
訪れた人がこれから繰り出す街に期待を募らせ、帰って来た人は見慣れた風景を見つけてほっとした気分になる看板。
神戸のことをよく知っている人は縁のある看板を、あまり知らない人は新しい魅力を発見できるような看板になることを思って制作しました。
3.神戸市賞
受賞者:藤倉 聖也 さん(東京都在住)
制作意図
神戸は1868年の開港以来、様々な文化を取り入れ、他県民からも印象に残るようなオリジナリティのある街を形成していました。
今回作成したデザインでは、大きな湖の絵を“神戸市”に見立て、そこに向かっている隕石を“新しい文化”に例えています。
新幹線で利用する人々にとっては、神戸市に入る時にどんな衝撃が待っているのか、神戸市民にとっては、新たな人々の流入と出会いによって、どんな相乗効果が生まれるのか期待したくなる、というストーリーを組み込んでいます。
4.Kiss FM KOBE賞
受賞者:森-温 さん(兵庫県三木市在住)
制作意図(要約)
「BEAUTIFUL KOBE」をキーワードに、白とネイビーを基調としたマリンカラーで港街らしさと、春から初夏の掲示期間に合わせた爽やかでカラフルな色調を合わせ、KOBEの文字が浮き上がるようにしました。一文字一文字が、どこを取っても一目で神戸と分かるように人気の観光スポットや象徴的な景色を中心に描きました。
今回、制作するにあたって、神戸の街を六甲山の麓から港までじっくり1日かけて散策しました。子供の頃より見慣れた神戸の街ですが、改めて旅をするような気持ちで眺めてみると、今まで当たり前のように感じていた景色が全く違って見えてきました。緑の間から光る海が見え、古くからある建造物が残る街並み、通りを歩く華やかなファッションに身を包んだ女性の姿…ちょうどルミナリエの時期でもあり、震災を乗り越え美しく蘇った街と、そこに住む人々の歩み、そしてこれからの発展を願い、是非とも作品中に入れたいと思いました。神戸は本当に強く美しい街だなと感じました。
初めてこの地に降り立つ人々が、この看板デザインを見て、これからの滞在が楽しみになるような、神戸の素晴らしさを少しでも感じていただけたらと思います。
5.応募状況
応募数 35作品
応募人数 30人
在住地 | 兵庫県12人(うち神戸市10人) |
東京都6人 | |
京都府5人 | |
神奈川県3人 | |
その他4人 |
上に戻る